2024/11/15
日記
少し前、河野太郎デジタル相(当時)が自民党総裁選の公約で年末調整を廃止し全員確定申告をしてもらうと打ち出しておりました。
会社の経理からすれば年末の余計な事務から解放されるので大歓迎でしょうか。
税理士事務所はどうでしょうか、確かに年末の繁忙期はなくなるかもしれませんが、例年の事業主さんの確定申告の他に企業の社員さん全員の確定申告を3月15日までに行うことになるのは相当大変なことになりそうです。
ますますデジタル化が進むことが予想されます。
さて初雪も降りそろそろ毎年恒例の年末調整の時期が近付いてまいりました。
年末調整の流れを簡単に押さえておきましょう。
1、給与所得の年末調整
給与等の支払をする者(事業者)は、その支払の際、所得税及び復興特別所得税の額を計算して 源泉徴収を行い。そして、年末に年末調整を行って、年税額と源泉徴収済の税額との過不足を精算します。(本年は定額減税もあります。)
2、年末調整の為の各種申告書の配布と受理(各種控除額の確認)
一般的には以下の書類の提出を用意します。
①扶養控除等(異動)申告書(令和6年版)
これは前年令和5年11月に税務署から送付されております。
これを今年の年末調整で使用します。
②扶養控除等(異動)申告書(令和7年版)
これは来年令和7年の源泉徴収事務に使用します。
今年の年末調整には使用しませんが、皆さん勘違いしてこの用紙を配付しこの情報を基に年末調整しようとされますが、記載されている扶養者の判定の年月日がすべて令和7年(来年)の源泉事務のものになっている為すべて1年づれですので注意して下さい。
尚令和6年と異動がなければ、異動が無い旨の記載によることが出来るようになりました。
③基礎控除申告書兼配偶者控除等申告書兼年末調整に係る定額減税のための申告書兼所得税額調整控除申告書
④保険料控除申告書
⑤住宅借入金等特別控除申告書
3、年末調整を行わないケース
年末調整の対象とならない場合
注 特別に年末調整しなければならないケース
4、年間給与等の計算と年末調整
上記の書類の提供を受け年末最後の給与で計算します。
結果不足であれば不足額の徴収と過大であれば還付を行います。
定額減税の該当者は忘れずに考慮して計算しましょう。
5、翌月の納税手続き
納付期限 ⇒ 毎月納付の場合1月10日まで
納期の特例の場合は1月20日まで
納税が無い場合は ⇒
年末調整の結果、徴収税額より還付税額が多い場合は納税の手続きは必要ありません
が納付書に納税額0円と還付未済金額を摘要欄に記載し税務署に報告します。
6、法定調書の提出
翌年1月31日までに源泉徴収票等の法定調書を税務署に提出し給与支払報告書を市町村に提出します。
7、具体的な手続きについては税務署又は税理士事務所にお尋ねください。
給与計算ソフトがあれば簡単に年末調整を行えます。
TKCでも年末調整が行える給与計算ソフトをご用意できます。
ぜひこの機会に導入をご検討下さい。
年末調整に関し詳しくは以下のサイトも確認してみて下さい。
参考 ↓
鈴木